先日は『太陽の法』に説かれた生々流転の法則を紹介しながら、魂の存在証明につてい述べてみました。(魂の存在証明 生々流転の法則)
同書の中には”変化の中にあって変化しないなにか”の事を、あるときは実在と呼ばれ、ある時は理念とよばれ、またある時はイデアと言われたものだという説明があります。
説明にあるイデアというのは古代のギリシャの哲学者プラトンが説いたことで有名です。
イデアについて説明すると、本当に実在するのはイデアであり、私たちが肉体を通して知覚する世界というのはあくまでイデアの影のようなものにすぎないとする説です。
このイデアについてプラトンは『国家』という書物の中で有名な「洞窟の比喩」でたとえています。
地下の洞窟に住んでいる人々を想像してみよう。明かりに向かって洞窟の幅いっぱいの通路が入口まで達している。人々は、子どもの頃から手足も首も縛られていて動くことができず、ずっと洞窟の奥を見ながら、振り返ることもできない。入口のはるか上方に火が燃えていて、人々をうしろから照らしている。火と人々のあいだに道があり、道に沿って低い壁が作られている。……壁に沿って、いろんな種類の道具、木や石などで作られた人間や動物の像が、壁の上に差し上げられながら運ばれていく。運んでいく人々のなかには、声を出すものもいれば、黙っているものもいる。
少しわかりずらいかも知れませんが、ようは生まれてからずっと洞窟の中に縛られていて、物の影だけを見て暮らす人の事を言っています。
つまりこの世に生きている人はみんな、この洞窟にすむ人間と同じであり、イデアの影を見ているだけで、実在のイデアそのものは見ていないのだという事です。
実はこれはプラトンによる実在世界=霊界とこの世との関係の説明なのです。
地上に生きる私たちは、霊的世界である実在界の影を見ているようなものだと言っています。
物質というものは、実在の高次元の世界からすれば、スクリーンに映し出された影のようなものなのです。
それを私たちは実体のあるもの、確固とした存在だと間違って認識していまいます。
プラトンは私たちが肉体を通して見ているこの世の物質は、霊的世界のほんの陰にしか過ぎないのだよと教えているのです。
前回の記事(魂の存在証明 生々流転の法則)も一緒に読まれると、よりよく理解できるのではないかと思います
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