仏教について、無霊魂説や唯物論だとする盲説について、大川隆法先生は『太陽の法』の書籍にある注釈で批判をされています。
それで前回から注釈にそって間違いを説明しております。
今日はその続きをお話ししたいと思います。
お釈迦様は菩提樹下で瞑想されて悟りを開かれました。
その悟りというのが、三明(tevijjā)を得て縁起を悟られたのです。
三明というのは、自分と他人の未来を知る天眼通(dibba-cakkhu-ñāṇa)、自分と他人の過去世を知る宿命通(pubbe-nivāsānussati-ñāṇa)、煩悩を断って明智を得る漏尽通(āsavakkhaya-ñāṇa)の三つの能力を言います。
つまり人間の過去の出来事や前世を知る能力と、そして未来世などの輪廻転生のすべての姿まで分かり、さらに煩悩が苦の原因として生じている事を知り、それを断つ力のことです。
お釈迦様は悟りを開かれた時に、この三つの能力を得られたと言われています。
さらに三明に、神足通( iddhi-vidha-ñāṇa)、天耳通(dibba-sota-ñāṇa)、他心通(ceto-pariya-ñāṇa)を加えて六大神通力と言います。
神足通とは、自由自在に好きなところに行ける能力であり、今で言うテレポーテーションにあたります。
天耳通とは、世界のすべての音や声を聞き取り、聞き分ける能力の事です。
他心通とは、他人が思っている事、心の中を見通す能力です。
お釈迦様はこの六大神通力をお持ちだったと言われています。
つまり、現代で言えば超能力や霊能力の最高度の能力をお釈迦様はお持ちだったという事です。
これを見ても仏教が唯物論であるとする説は盲説であることが分かります。
さらに因縁としてお釈迦様は三世両重因果を説かれています。
三世とは、過去世、現世、未来世の事で、この三世が因果の法則で重なっている事を言います。
過去世の因が、今世での結果として現れ、今世での行為が因となり、来世での果を生じます。
過去世で悪い事をすれば、その結果として今世で苦を生んだり、今世で良いことをすれば、来世で良い結果が生じるとするものです。
今世だけ見れば、どうしてこの苦しみが生じたのか?原因が分からない事もあるでしょう
その原因は、過去世の思いと行いにあったかもしれないのです。
そのように因果というのは今世だけ見ても分からないものです。
過去世を見て今世の果がわかり、今世の思いと行いによって来世の報いが決まります。
このように仏教の根本的な教えには、過去世や来世が無いと成り立たない教えなのです。
あの世も無い、仏教は無霊魂説だと説くものは、まったくの間違いであることが分かります。
0 件のコメント:
コメントを投稿